私の好きな場所の一つにOLD AIRPORTというビーチがあります。
現在のコナ国際空港のできる前に空港だった場所で、名前はそのままOLD AIRPORT。
カイルアコナの街のすぐそばにあります。ビーチのエントランスを入るとそこは昔滑走路として使っていた道で、広い直線の脇の好きなところに駐車してそれぞれの時間を楽しみます。
ハワイ諸島は火山噴火によって作られ、中でも一番新しいハワイ島は溶岩だらけで白い砂浜のビーチが少なく、このOLD AIRPORTも貝が砕かれたジャリっとした浜がある場所以外は真っ黒な溶岩ばかりです。
ローカル達はサーフィンしたりブギーボードをしているのですが、沖から岩場に向かって波に乗ってくるなんてよく怖くないなといつも見とれてしまうのです。旧滑走路を奥まで行くと、ピクニックテーブルや公衆トイレの建物が海側にあるのですが、私はいつもその辺りに車を停めます。
OLD A(みんな短縮してこう呼びます。)での時間はハワイ島の中でも特にのんびりゆっくり流れているようです。何にもありません。岩場なので海水浴も出来ません。他の音は何も聞こえないくらい風と波音にふわっと身を委ねるようなそんな場所です。
私にとって街から近いこともあり、なんとなく空いた時間に一人で寄ることの多いビーチで、例えば朝少し早く家を出てそこでテイクアウトしたコーヒーを飲んだり、ピクニックテーブルで本を読んだり、夕方家に帰る前になんとなくサンセットを眺めたり、そんな時に立ち寄ります。
そこにいる人たちは、大体同じことを考えているようで、工事の作業着の人、日焼けをしにきた水着の人、仕事の途中の人などみんなよく一人で佇んでいます。こんな風に何にも邪魔されず自分だけの時間が持てる場所って大切だなと思うのです。
週末になるとOLD AはBBQやピクニックの人たちで賑わいます。子供のお誕生日会もよく開かれているのですが、ハワイの人たちのBBQパーティーの技って完璧です。ピックアップトラックに(ハワイ島に行けばわかりますが島中ピックアップだらけ!)折りたたみテントとテーブルと椅子と、大きなクーラーボックスに冷えたビールとジュースと食材を積んで手際よくセットアップして、スピーカーからは音楽が流れ一日中みんなでのんびり好き勝手に過ごすのです。
OLD Aは岩場のビーチだけあって潮の満ち引きで水の溜まった池のような場所があり、赤ちゃん達はそこで水に慣れ泳ぎを学びます。知らない子供同士であってもちょっと大きい子供達が、優しく年下の子供達に水での遊び方を教えてあげて、他人同士でもBig brother、Big sister、大人は皆Uncle、Auntyとして育っていくのです。そんな暖かい人々がハワイをより素敵な場所にしているんですね。
私も友人家族たちとよくBBQにOLD Aへ行きますが、サンセットが1日の終了のサインです。街灯なんてないので日が沈むまでに帰る準備をしないと真っ暗になってしまうのです。
友人たちとその子供達はサンセットの頃にダンスタイムを始め、思いっきり踊って笑った後デザートを食べてさよならをするというのが家族の伝統になっていて、何回大笑いして踊ったか数え切れない思い出です。
旅行に行くとガイドブックを片手にあちらもこちらも見てみたくなりますが、是非ローカルに混ざってのんびりしてみるというのはいかがですか?OLD AIRPORTのそばのISLAND NATURALSというスーパーマーケットのデリをピックアップしてピクニックもオススメです。デザートはVEGAN LILICOI CUP CAKEで!(LILICOIとはハワイ語でパッションフルーツの事)ほっぺたが落ちちゃうはずです。